ヒジュラ暦についてM村君に報告する。
オレさまは近頃カレンダーに夢中なのである。

このイスラムの暦は太陰暦である。
月の公転周期をベースにしているが、公転周期が29.5日と中途半端なので、
大の月(30日)と小の月(29日)を設けている。そうしたうえで、
12ヶ月を1年間とすると定めている点では日本の旧暦と変わらないが、
1年間を354日としたまま、地球の公転周期との調整を行わないのだそうだ。
いわゆる閏月がないのである。

だから1年ごとに11日くらいずつ季節がずれていくことになる。
同じ7月1日でも、15年も過ぎるうちに夏と冬が逆転してしまうのである。
これではよほど不便だろうと思って、M村君に相談してみたら、
砂漠には季節の変化が少ないから問題ないのではないかと解説してくれた。
なるほど。

イスラム教圏が北回帰線付近に集中しているという実態も、
あるいは、季節の変化が大きい高緯度の地域ではこのヒジュラ暦が受け容れ難いから
なのかも知れない。例えばこの先、極ジャンプなどが発生して、公転面に対する地軸の
傾きが小さくなるようなことがあれば、イスラム教圏はもっと広がるに違いない。

ちなみに、ヒジュラ暦1年の1月1日は、西暦622年7月16日であるが、
ヒジュラ暦1401年1月1日は、西暦1980年11月9日であり、
百年後のヒジュラ暦1501年1月1日は、西暦2077年11月17日である。
当然のことなのだが、イスラム教圏のほうが3年も早く1世紀が過ぎるのである。
だから裁きの日も、イスラム教圏のほうが先にくる。イスラム信者でない人々が
先に厳しく裁かれるのである。西欧諸国はもう中東への介入はやめたほうがいい。

ところで、M村君の情報によると近々にも閏秒が実施されるらしい。
正確には日本標準時で、2006年1月1日に、08:59:60 が挿入されるのだそうだ。
記念に117の時報を録音しようかと思うので、大晦日は早く寝なければならぬ。

今夜は職場の忘年会だった。
恒例のビンゴゲームで万歩計が当たったので、ゲーム後さっそく装着してみる。
座布団に腰を下ろして、『さつま宝山』 のロックなど飲みながら、
クリスマスの思い出など語っているうちに、ふと万歩計のことを思い出し、
カウンタを確認してみたら140歩も歩いてしまっていた。

達人の領域である。