TAD氏が馬歌のコンテンツを立ち上げられらので、オレさまも、久しぶりに
「KEIBAのある生活」のコンテンツを更新することにした。
午前中はずっとその作業をしていた。

午後からまとまった雨が降りはじめた。
アドマイヤダーリンが京都の新馬戦を勝ったことを知り、パソコンの前で片腕を
上げて喜ぶ。ここで一首詠みたいところだとしばらく腕を組んで考える。
ノド鳴りだと聞いていたが、雨に助けられたのかも知れないが、よく頑張ったね、
そういうことを折り込んでみようかなどと数十分……。

なかなか良い言葉を思いつかないので、傘を差して家を出る。

ダーリンといえば、『うる星やつら』 を思い出す人は多いだろう。
あるいは、『奥様は魔女』 のほうを思い出すかも知れない。

そういえば、『奥様は魔女』 には、クララというホンキートンキーな魔法を使う
おばさんが出てくるが、彼女の魔法が原因で、現代の世界にフランクリンが現れて
しまうというエピソードが、珍しく2回に亘って放送されたことがあった。
このとき、コメディーだというのに登場人物の誰もがフランクリンへの尊敬の気持
を表にしていたことが、オレさまには小さな驚きだった。

フランクリンといえば、かつて、そろばんのCMかなんかで名前が出てきたりして、
日本人もその名前を知っている人が多いと思う。オレさまの場合は、凧揚げをして
電気を採取した発明家であるという印象が強かったのだが、彼は、アメリカ独立宣言
を起草した、「アメリカ建国の父」とも仰がれる偉大な政治家なのである。

日本でいえば、例えば聖徳太子のようなものだろうか。とにかく、
コメディにでてきても、フランクリンは絶対に茶化されたりしない存在なのである。
そういえば、準主役のダーリンも、フランクリン精神を地で行くような人物のように
も思えてくる。なにしろ、あの家はコンサバティヴな家庭の典型のようだからな。
そういうわけで 「フランクリンは侮れない」 と当時、心に刻んだものである。

傘の下で、靴先に撥ねる雨滴を眺めながら、そんなことを考えていたのだが、
気が着くと電車に乗って、貸本屋へ来ていた。
コミックを数冊借りて帰ってくる。

約束していたとおりに駅でパート帰りの妻と待ち合わせたが、
雨がますます強まってきたので、他所へ飲みに行くことはせずにまっすぐ帰った。
帰宅後、焼酎を飲みながら少しだけ二人で話し込む。