もともとは出かける予定だったのだが、外の風が強そうだし、
体調がよくないので自重する。

こたつに入って、モーツァルトの 『魔笛』 を聴きながら、
『魔女とカルトのドイツ史』 を読む。これはなかなかの演出である。
パパゲーノの声に重なって、ハーメルンの笛吹き男の笛の音が聴こえてくる。

『魔女とカルトのドイツ史』 は面白かった。
ちょうど 『ローマ人の物語』 を読み進めている途上のオレさまは、
ドイツ人(すなわちゲルマン人)が、欧州においてどのような存在であるかを知っている。
ゲルマン人は、ローマ人にとっての脅威である。ネロが死んだばかりの時期には、
まだ、キリスト教は弱小新興宗教に過ぎない。北欧のゲルマン人には彼らなりの信仰が
あったわけで、そうしたことをいろいろ思い起こせば、ニーチェキリスト教を批判した
ことも、わりにすんなりと得心できるのである。12月25日が実際にはキリストの
誕生日ではなかったという事実にも驚かないのである。

日が傾きかけてからは 『百鬼夜行抄』 を読む。
これまたなかなかの演出。少しだけ淋しい気分になる。

体調は一向によくならない。
アドマイヤメイン、フェリーク、コードテレグラムの着順も一向によくならない。