再び昼休みにM村君と話す。
いろいろ話すうちに、話題は漁師力学に及んだ。
いかにして効率的に網を放ち、巻き取るか、という学問ではない。

以前から入門書を眺めたりしているのだがなかなか難解な分野である。
M村君に質問しながら、崩壊寸前の記憶領域を再生しようと試みたのだが、
昼休みの数十分ではとうてい把握しきれる世界ではなかった。

アインシュタインあたりから、オレさまの中での物理学はほとんど宗教である。
M村君によれば漁師力学と仏教との類似性を解説する本などまであるそうで、
お釈迦様が大好きなオレさまとしてはそちらのほうがイメージしやすいかも知れない。
あるいは、宗教として受け容れるしかないものだとあきらめるか。

できればきちんと数式を追って実感したいものである。
そういうこともしてみたい。