『「坊ちゃん」の時代』を少し読む

Amazonで購入したきり放置してあった『「坊ちゃん」の時代』を少し読む。丸谷才一の対談集を読み終えたことから、英文学つながりで漱石へジャンプしたような感じで、文章に加えて視覚的にも明治の雰囲気に浸ってみたくなったようである。入手しておいて良かった。

ついでに高校教材の国語便覧などもめくりつつ、ブンガク気分を盛り上げてみたのだが、ふとその部厚い国語便覧のなかに立原正秋の名前がないことに気がついた。立原道造立松和平は載っているし、立原正秋ファンを自認する吉本ばななの名前も載っているにもかかわらずである。どうなっておるのか。

にわかにコタツを離れて図書館に出かける気になった。少し遠いが、となり駅の ”駅前図書館” まで遠征することにする。駅前図書館はとても気に入っていて、行けば必ず調べ物などは脱線し、想像もしなかった資料を抱えながら、林立する書棚の端から端までを何往復もさせられてしまう。それほど資料の収集内容や整理の仕方が良い図書館なのである。本日はとりあえず、中村真一郎中村雄二郎中村勘三郎の三人の関係について明らめるつもりで臨みたいと思う。

いろいろあって、2時間かけて亀井勝一郎など評論や随筆ばかり数冊借りる。さらに視聴覚コーナーにドビュッシーの 『ビリチスの歌』 のCDも見つけたのでついでに借りてみる。それから近くの書店にも寄って、山本周五郎の 『青べか物語』 を文庫で購入。これは図書館で拾い読みしたら面白かったので、手元においてちびちびやるつもり。

ソバ屋でカツ丼ソバ定食を食べる。昨日も他所のソバ屋で同じものを注文したのだが、そのときはカツとじ皿定食みたいに御飯とカツが別々の器で出されたのが、なんとなく消化不良のような感じで心残りだったので、健康が気になる年齢であるが、今日もまた別の店でカツ丼ソバ定食に挑戦してみる。2日続けてカツ丼を食べるのは生涯初めてのことだったかも知れない。美味しかった。

帰ってきてまた『「坊ちゃん」の時代』の続きを読む。もともと何を調べに図書館へ行ったのか、帰ってきて想い出したりしながらまた愕然としている。