今回のセッションではバイオリンを加えて『パッヘルベルのカノン』を練習しているのだが、カノンロックみたいには(技術的な問題で)弾けないし、キーに合わせて勝手にソロを弾いたのでは音楽にならないし、どうやってエレキギターが乱入すればよいのかと頭を悩ませ続けていた。ところが今頃になって、”canon”とはつまり”輪唱”ではないかと気がついたのである。百聞は一見に如かず、四重奏のスコアを入手して見れば一目瞭然、あらためてCDを廻して、耳をすませばコンクリートロードである(意味不明)。第1バイオリンの旋律の2小節あとから、第2バイオリンが同じ旋律を真似て弾き、さらに2小節後から第3バイオリンがまた同じ旋律を真似て弾き、それを傾聴する人がその和声と構成の精巧さに戦慄するようになっておる。うーむ。じつにこのヨハン・パッヘルベルという(アーチー・ベルみたいな名前だ)作曲家は偉い人だ。wikipediaによると、彼が生涯に書いたカノンはこの1曲だけらしいが無理もないと思う。これ以上は無理。