まだ喉が痛くて、しかも暑くて、夜中に何度も目が覚めた。救急車か消防車を呼ぼうと思ったりもしたが、いやもう少し冷静になってみようと、自分なりに自分の心に語りかけてみると、救急車を呼ぶほど痛くないし、消防車を呼ぶほど暑くないと理解できて、じきに気分が落ち着いたりもした。夜が明けて起き出す時間になってみれば、それなりに睡眠がとれたような気がするが、それでも微熱があるようだし、喉は相変わらず痛い。これはとても重篤な病に違いないと思うが、重篤のため今日もし会社を休んでも治らなかったら、休むだけ有給休暇を損するので頑張って出社する。たいがいは、休めばトラブルが発生するし、休まなければ休めば良かったと後悔するくらい平和な一日になるのである。出社してまず一番に、O西氏とO田女史に今夜の三種会の延期を願い出る。会議に臨んではマスク越しの会話を許可していただいて、よく喋ったのは良いが喋った分だけ余計に喉が痛くなったような気がする。ヒカシューの 「マスク」 という歌を思い出したりしながら、残業はせずに定時で退社。

読書中の本を休止して、『フューチャリスト宣言』 を少し読む。インターネットはまだ安全面や信頼性が不十分である。これを自動車や飛行機や鉄道の歴史にたとえて、一つずつの事故を乗り越えていけばよいと二人は一応述べてはいるが、仮に安全で事故のないように完全な交通規制がなされたインターネットでは、肝心の 「偶有性」 が期待できなくなる懸念が残る。ネットを永遠に制御不能な危険地帯であると認めるか、あるいは安全かつ高性能な情報倉庫と割り切って使うか、そのどちらに偏ることをも忌むが故に、インターネットの明るい未来はいつまでも形を成さない。
「自らが身を挺して補助線になり、それによって、周りの人々にこれまで見えづらかった世の中のありようが見えるようになる。そんな活動をしたい」(136p)
と茂木自身も語っているが、本当に彼の活動に期待したいと思うし、自らもインターネットとの接し方をよく考えてみたいと思う。