昼過ぎまで寝ていた。少し心配ごとがあったので賽の目で卦を立ててみる。巽為風とでる。初爻のみ老陰だったので之卦は風天小畜。これをどう読むかというと、まず、巽為風の変爻のところを重視して 「信ずるところに徹する覚悟をつけることがよろしい」 という感じか。それから風天小畜に遷ると。なるほど。なるほど。なるほど。

午後2時頃になって、ようやっと出かける気になって、妻を伴って家を出たが、図書館に行くと説明したら、退屈な週末に飽き飽きしていた妻はたちまち不機嫌になり、水槽のブクブクのようにブクブクと不平をこぼし始める。我儘を言うやつは何処へなりとも行け、と言ってやったところ、そのままスミレナガハナダイみたいにどこかに行ってしまった。自分も電車に乗って隣町の図書館へ勝手に行く。そういうわけで図書館ではちくま学芸文庫版の 『日本霊異記』 を上下とも借りる。最近はいたずらに註釈の多い本が気に入っている。座頭市シリーズ、前回の続きの第3作目 『新・座頭市物語』 と、第2作目と同じ森一生監督作品である第11作目 『座頭市逆手斬り』 を借りる。また電車で地元まで戻って、今度は地元の図書館へ行ってみると、千丈の書架の狭間で妻がうろうろしている。愚か者め。この図書館で借りていた本を返し、ついでに妻も返してもらって建物を出る。スパゲティ屋で、飲み放題のドリンクサービスとパスタを注文し、妻のピザを勝手に齧りながら涅槃について語る。

日が暮れる頃に帰宅。藤山寛美がニセ座頭市をやるのが観たくて、『座頭市』シリーズの第11作目の方を再生して観る。「居合いがね、スジを痛めるんだな」 とか、本物に腰を揉ませながら言っている。オレもやりたい、ニセ座頭市。クライマックスの網干場でのチャンバラも凄かった。