昨日とは打って変わって素晴らしい天気。午前中は布団を干したり、七草粥をすすったり、ネットサーフィンなどしていたのだが、そこへいきなり大作君夫婦が義父母と子供たちを連れて大挙現われた。どうやら福袋でお米券を当てたとかで、お裾分けに5Kgのお米を持ってきてくれたらしい。まるでサーカスか聖者かアラブの大富豪が街にやってきたかのような景気の良さである。いやもうこれから出かける途中ですからとか言っておるのだが、せめてお茶だけでも飲んでいってもらわぬと罰が当たりそうだ。遠慮するサーカス団を無理にも引き止めると、いよいよ二匹の小さな暴竜たちが、交互に畳にヨダレをこぼしたり、畳にアイスクリームをこぼしたり、畳に涙をこぼしたりし始めて、たちまち目に見えない羊歯や蘇鉄とともに三畳紀超大陸パンゲアが噴火しつつ目の前に出現する。

そうしていつしか2億4700万年ほどが過ぎると、いつしか暴竜たちは去っていってしまって、後には暖かい陽射しと我々哺乳類だけが残った。たちまち退屈な気分になってきたので、人類は散歩に出かける。風が強いせいか、外は思ったよりも寒い。これがパラダイスロストというやつか。

とりあえず妻が図書館に本を返したいというので、ついでに自分もそこで調べ物をすることにする。鎌倉で買ったカルパッチョの絵葉書について解説を読んでみたかったのだが、カルパッチョの画集は何冊か見つかっても、問題の絵がその中に載っていない。邦題すら導き出すことができぬまま途方に暮れる。ルネッサンスは果てしない。まあ、いいか。ついでに駅前の書店にも寄って、いろいろ立ち読みしていたら、ふと 『GANTZ』 の総集編が2冊出ているのを発見して2冊とも購入。勢いづいて他に雑誌も1冊購入。夕方まで、マクドナルドでコーヒーを飲みながら家から持って出た森本哲郎の文庫を読んで時間を潰し、それからいつもの居酒屋に寄って軽く焼酎など飲む。

『百合』 のロックを2杯程度のほろ酔い加減で切り上げて、夜風に頭を冷やしながら帰宅。インターネットなどしてから酔いが覚めてきた頃、パソコンの前にもうひとつ椅子を並べて、妻がTSUTAYAで借りた 『劇場版TRICK2』 のDVDを一緒に観る。何ていうか。おまえたちのやっていることはすべてお見通しだ! と言いたくなる内容だったが、山田奈緒子が可愛いから今日のところは勘弁してやろうと思う。何でも良いから、また続きをやって欲しい。

その後、妻にパソコン部屋を占拠されたので、仕方なく買っておいた 『GANTZ』 を読むことにする。以前から読みたいと思っていた作品である。丁度良い具合に総集編が出てくれたものである。”ガンツ” という言葉はたぶん石森章太郎の 『ロボコン』 の ”ガンツ先生” から来ているのに違いないが、作品中の設定は何が何だかよくわからない。ただ、奥浩哉がなかなか思い切りの良い漫画家であることはよくわかった。2冊の総集編でおそらくコミック10巻分程度を読んだのだと思うが、夜中の3時まで夜更かししてしまったではないか。面白いけれども、続きはどうなる。コミックを読めということか。うーむ。やられたか。