定刻で退社して、貸本屋へ寄ってから帰る。
ヒストリエ』 の第3巻がやっと入荷された。待ち遠しかった。

帰宅してすぐに食事を済ませ、スポーツクラブへ行って3km走る。
また戻ってきて、GEOや図書館で借りたCD (枚数にして10枚) を
せっせとパソコンにコピーする。

いま読んでいる本の中に、
「複製の体験は個人化し、体験の様式は自閉的なものになる」
という一節があって、ここで言われている複製というのは、例えば、
CDの海賊版のことではなくて、オリジナルのCDのことだ。
つまり生演奏に対するコピーとしてのレコード盤のことを指している。

余所行きに着替えて目の前の演奏に耳を傾けるのではなく、CDにコピーをとって、
自宅で寝そべったり、スポーツクラブで走ったりしながら聴く音楽のことであるが、
なるほど確かに自閉的だ。ここに借りてきたCDなどは、もしかしたら、
妻とさえ一緒に聴く機会がないかも知れない。

孤独はときに人間の心身を蝕むことがあるというし、
複数名でひとつの芸術を鑑賞することは社会の健康回復に役立つそうだから、
ときどきは妻を音楽会や展覧会に連れて行かねばな。