まあ、何ていうか、
何故かしら予感がしていたのだが、マイネルガルニエが未勝利戦を勝った。

非常に気分がよいので、外に出てみることにする。
天気予想を信じてちゃんと傘を持って出たのに、雨がぜんぜん降らない。
むしろ晴れ間さえ広がっているではないか。
いったいどうなっておるのか。

いろいろ用事を済ませて、夕方になった頃に、どこで飲もうかと打診してみたら、
経費削減の折柄まずまず自重すべしと妻に却下される。
あまりのやる瀬なさに背中を押され、失意の淵に身投げする。

帰り道、駅前の中古ビデオ屋の前を通ったときに、「ある」 と直感したので、
立ち寄ってみたらやはりあった。探していた 『フレンチキス』 の字幕スーパー版の
中古ビデオがなんと2本も置いてある。片方が780円で、片方が480円。うーむ。
何が違うのか店員に訊いてみたら、ほらジャケットの焼けが違うでしょうとか、
マニアなことを言う。中身は同じだというから、安いほうを購入する。
スキップしながら帰ってくる。

ふと虫が報せたので、miniPOGの10位で指名したトゥザビクトリー03の
近況を調べてみたら、やはりどうも様子がおかしい。デビューするかわからんとか、
池江厩舎に預託される予定が破談になったのだとか、実は死んでいるらしいとか、
実は生きていてアサクサキンメダルと駆け落ちしたのだとか、とにかくPOGで指名
しても走らないような雰囲気なのである。間違いなく、指名は間違いだったと悟る。
どうしたものか。

暗澹とした面持ちで、妻がビデオ屋で借りた映画 『カラマーゾフの兄弟』 を観る。
当然のことなのかも知れないが、肝心の劇中劇のイワンの 『大審問官』 の部分の
紹介については、完全に排除されていた。これではまるきり意味がない。
ゾシマ長老もただの老いぼれにしか見えないし、そもそもミーチャ役をスキンヘッドで
神経質そうなユルブリンナーに演じさせること自体、イメージぶち壊しである。
オレさまの心の中のミーチャは、陽気でまぬけで純粋な生まれついての貴人なのだ。
もちろんヘビメタのボーカリストみたいなベロ出しのロングヘアーだ。