体調すこぶるよろしく食欲旺盛なれども、念のためバナナ1本のみを朝食として、
不慮の事態にそなえて、いつもより早く家を出でたれば、
いつもより早く職場に着きにけり。

昼間は元気に働いていたが、日が暮れた頃にまたぞろ喉が痛くなってきたので、
そら恐ろしくなって里心がつき、慌てて荷物をまとめ始めたら、
ひょっこりO西さんが現れたので、しばらく死語の世界について語り合う。
このあたり、O西さんがご自身のブログのなかで紹介されていた、
『このへんでドロンします』 という本が誘発剤となっている。

ひととおり話し込んだ後で、
ちゅっとだけGoogleで 「ドロン」 の語源を調べようとしたところへ、
今度はY成君がひょっこり現れた。

オレさまが誰かにブツブツ言っていたのがY成君の耳にはいったらしく、
ダービー当日に府中競馬場で購入されたディープインパクト単勝馬券を
わざわざ持ってきてくれたのである。キミはドラえもんか。

感動する。
世の中には、タダで当たり馬券をくれる人がいるのである。

「まだ、同じ馬券がたくさんありますよ」

まるでWINSみたいなことを言う。
どうやら、こういうときのために6枚くらいまとめて買っておいたのだそうだ。

早速、Yahooオークションで、現在のプレミア相場を調べてみる。
ダービーの馬券単独では値がついていないようだが、ディープインパクト
デビュー戦からの単勝馬券の5枚セットが、すでに2万円を超える値をつけている。
うーむ。これに菊花賞の馬券が加わって三冠プレミアまでついたら、
いったいどうなってしまうのか。

「ある意味、万馬券ですね」

まったく、ドラえもんの言うとおりである。

それからしばらく、ミニPOGの次期ドラフトについてY成君と話し合う。
次のドラフトは前回ビリだった人から優先的に指名できるようにしましょうかと、
優勝したY成君がニヤニヤしながら遠慮がちに提案してきた。

「バカにするな!」

正々堂々とドラフトすれば良いのである。
腐っても鯛、朽ちても檜、痩せても枯れてもサニーブライアンのPOである。
誰もオレさまの1位指名など真似できぬわ!

そう言い放って立ち上がり、微かにめまいを覚えた頭のなかを、
少しだけキャプテンベガの名前がよぎったりしていた。

深夜帰宅。
ブログから5月分の日記を抜粋し、
総集編として【KEIBAのある生活】にアップロードする。