暖かい陽気がとても気持良かったので午後から出社することにした。かなり遅めの朝食をとった後、図書館で借りた本を少し読んだり、その辺に散らかったCDを取替え引替え聴き比べたりして過ごす。そうしてある程度気が済んだところでぼちぼち家を出る。銀行で両替をするために大量の小銭を抱えながら妻も駅前までついてきた。

通勤途上の電車の中で澁澤龍彦を少し読む。文庫ながら乗客の疎らな時間帯でないとこれは車中では読めない。とはいえ、自分もいくらか大人になったのか、以前に読んだときよりもずいぶん読み易く感じられる。まあ、それで良いのかという点はまた別として。

日が暮れて、めずらしく早めに帰宅したら、妻が畳の部屋でフィギュアスケートの練習をしていた。ヨナとマオに触発されたらしい。半回転ジャンプの姿勢はなかなか良いので、なるべく時計とは逆の方向に回転することを心がけたほうがいいと助言してやる。彼女としては、スケート選手のように滑空している間に体の軸を少し斜めに傾ける方法がよく分からないらしい。もしかすると地球の自転軸が少し傾いでいることと何か関係があるかも知れないので、こちらでも調べてみることを約束する。