定時で退社して帰宅してみると妻がいない。缶ビールの中にも、洗濯機の中にも、インターネットの中にもいない。とうとう愛想をつかして出て行ったかと、また漠然と日々の記憶ばかりが駆けめぐる荒野を胸に想い描いてみたり。その妻が、ふらりと夜遅くに帰ってきて夕食。実家に戻っていたらしい。やっぱり。