システムエンジニアのあいだには精霊信仰のようなものがある。妖精がプログラムを直してくれたとか、何もしていないのにデータが忽然と消えたとか、出していない相手からメールが返ってきたとか、自分の知らない文字でプログラムが書かれているとか、夢でバグの位置を知らせる声が聞こえたとか、誰かが耳元でパスワードを囁いたとか、そういう体験を語る人が少なくない。SE達はなるべくそうした体験談の信憑性については深く追求しないことにしている。ただ信じるだけだ。