大手学習教材メーカーが地球儀を回収したというニュースに思いを廻らせてみたり。他国に造幣を発注するくらいに不思議な事件であるが、間が抜けていていよいよ滑稽でさえある。しかしこうした我々のうっかり気質が、芸風として世界中から認められるようになれば、あるいは人類史上稀に見る平和な民族として愛玩されつつ、アラスカに世界一大きな氷の家を作らせてもらったり、エジプトに枯山水を拵えさせてもらったりできるようになるかも知れない。
夜更まで残業。昨日よりもさらに退社時刻が遅くなり、23時過ぎに池袋駅で混雑気味の下り電車に乗ってみたら、その車中でばったりと友人に会った。向こうも新年会などではなくて残業の帰りだそうで、正月早々の金曜日の冷たい夜更けにシラフの大人が満員電車内で1年ぶり程度の旧懐をあたためる。この場合、同病相哀れむ、という表現がどれほどの意味を含むものか、電車に揺られながら近況や年末年始の過ごし方などを坦々と報告し合ったり。二人とも近所に住んでいるので同じ駅で降りる。すでに午前0時を過ぎていて、一杯引っ掛けようかと誘い合いながらもへとへとで、おやすみを言って分かれる。