引き続き天気が良いことは分かっていたので、早朝から遠出しようと約束はしてみていたのだが、昨日の散歩が案外効いたようで妻はベッドからなかなか起き出せない様子。それを幸いに読書。昼頃になってようやく妻が起き出してきたかと思ったら、今度は自分が眠くなってきて、縁台に寝そべったまま昼寝。午後2時を過ぎるころになってやっと出かける。具体性のない計画案が簡単に破棄される良い例ではなかったか。とはいえ、あまりにも想定外の事態にうろたえ、今日もまた成すすべも無くうろうろと地上を歩き回る。こうしたときのこの無意味なウォーキングはもしかすると、歩くことによって霊長としての意識に目覚めたその人間であるところの本能がそうさせているのではないか。つまり無意識的に原点に立ち返ろうとするような……まあ、いいか。昨日は西だったので、今日は東に行こう。ショッピングモールで買い食いしたり、本屋で立ち読みしたり。欲しい本がいくつもあるのだが、軍資金が底をついてしまっている。ボーナスが出たら、店ごと買い占めてやるからな。奥歯を噛み締めつつ、喉が渇いたりもして早いうちからどこかの店に飛び込んでビールをひっかける。それでも今度は夕焼けが惜しくなって、日が暮れないうちにまた歩いて帰ってくる。明るいうちから酔って機嫌が良くなった妻は納戸から大きなハサミを取り出してきて、これから庭木の剪定をしますと言い出すので、その仕事は是非私にやらせて下さいと哀願し、なんとかハサミを取り上げる。そういうわけで、日暮れまでは二人で庭いじりをした。