昨晩はだいぶ飲んだはずなので、二日酔かと思ったけれど意外に平気。不思議。
近頃は、たいがい昼休みにO西さんと弁当屋を探して歩く。歩きながら、昨日、オケラオーがテレビ画面が横長になった人間工学的理由について話していたのを思い出し、そのときに沢崎さんとオレさまとで水槽がやたらに深い葛西臨海水族館もそれなりに楽しいと話したことを思い出し、マグロの大群が回遊する様子は壮観だったが何処にでもアウトローはいるものだと沢崎さんが感慨深げに話していたことを思い出し、オケラオーが実はその水族館には以前の恋人と行ったことがあるのだと述懐したことを思い出し、三人で腕を組んでしばらく考え込んだことを思い出し、そういえばいつだかの休日に妻と熱帯魚屋に行ったことを思い出しつつ、熱帯魚屋というのはあれは良いものですね無料の水族館みたいで、と歩きながら何気なくO西さんに話しかけると、O西さんは大阪に大きな水族館があることを教えてくれた。

その大阪の大きな水族館がいかに大きな水族館であるか、O西さんは水槽を回遊しているカタクチイワシの群れとの思い出をもって語ってくれた。カタクチイワシの口が本当に左右のどちらか一方にしか開かないのかどうかを確かめようとしたが、魚群はすべて開いているほうをこちらに向けながら泳いでいるために確認できない、そのためになんとか魚群の反対側に回り込んで確認しようとしたが、水槽を2〜3周しただけでもうへとへとになったという。本当か。カタクチイワシの口が片方にしか開かないというのは本当なのか。その名から判断して、口が堅いのだろうとばかり思い込んでいた。

「国産か?」
「……」
「どこで水揚げされた?」
「……」
排他的経済水域か!」
「……」「……」「……」「……」「……」「……」「……」
魚市場の隅で尋問を受けても、一匹たりとも決して口を割らない、じつに立派な海の一族なのだろうと想像していたのにな。
(本当は、上顎しかないように見えるからこの名がついたらしい。してみるとO西さんの話もネタだったか)

そういえば、上野動物園にちょうせんオオカミというのがいて、柵の向こう側をうろうろしながら攻撃的な眼差しをこちらにむけていたので、挑戦的なオオカミなのだろうかと身構えてしまったことがあったな。思い込みと勘違いなら誰にも負けないオレさまである。まあ、いいか。それにしてもその水族館にはジンベイザメまでいるらしい。大阪の水族館行ってみたい。

カタクチイワシのことを考えつつやや早めに仕事を終えて退社。夕食後にスポーツクラブに出かけ、帰宅後には mixiでオケラオーを探してみるが見つからず。そちらから探してみてくれとオケラオーにメールする。