昨晩から右腹部がちょっと痛い。ストレスか。薬になりそうなものが欲しくて、O田女史にチョコレートを分けてもらったら、オレさまが百人一首を暗記中で三十七人目の歌仙を名乗り出ているものだから、「さあそこで一首」 と、カカオを口に頬張りつつ甘いところへしぶしぶ歌を詠まされる。まあ、あれだ。甘いといっても小倉を55人くらいまで記憶した程度で、本来はチョコレート革命派のオレさまである(意味不明)。

 かかをよしちよこれいとを割りぬれば千代に離(か)れ人の思ひ出されて

”かかをよし” はチョコレートの枕詞です、と申告すると、宮廷派のO田女史はまあよしとしながらも、文法がどうとかぶつぶつ言いながらまたパソコンに向かって仕事をし始めた。まあ、あれだ。孤独に耐えることも歌人の美学である。