なんとか定時内に仕事を片付けられたので、夜の忘年会ではかなり大きな船に乗っても良いような気になって、ずいぶんとお酒を過ごしてしまった。いつも職場の忘年会ではくじ引きで座席が決まるのだが、今日隣に座ったF田女史は噂に違わぬお酒好きで、乾杯のビールの後にはもう早速、日本酒にしませんかと誘われた。はあ日本酒ですかええまあそうですね日本酒かそうかうんまあいいでしょう日本酒でやってみましょう、と決意を表明すると、「ではまずこの越後の ”景虎” というのから」 とさっさと仲居さんを呼んで2杯分を注文してくれる。とても頼もしい。

一見、北欧系のF田女史であるが、落語をよく聴きに行くそうで、「古典落語も良いけれど」 と前置きしながら、最近の落語ネタの面白さを語ってくれた。知らない落語家の名前をいくつか教えてもらったが、酔いが回って覚え切れない。それでももの凄く楽しい。

わずか一杯の日本酒で黄泉の入り口が見え隠れしはじめたので、次は焼酎にさせていただけませんか、とお願いすると、快く 『さつま宝山』 のロックを2つ注文してくれた。やっぱり芋ですよねとか、どうやらこの方は焼酎も大好きらしい。九州あたりに旅行に行っても有名な酒蔵があるところばかりを狙って廻ってしまうらしい。芋といっても原料がいろいろあるわけで、本件でもまたしばらくこだわりを競い合う。うーむ。しかも彼女はとびきり優秀な技術者ときているのだから、なんだか幸福な気分になってしまうよな。

途中から始まったビンゴゲームに空しく敗退し、終わりの一本締めなども厳粛に済ませて、忘年会の第一部は完結。そこからは適当に少人数に分かれて2次会。オレさまも徹底的に年忘れを行う覚悟である。

2次会はカラオケに行った。受付に ”6名” と伝えたら、やや狭いけれども5名用の部屋が空いているがそこでどうかと提案されたので、”応” とこたえて雪崩れ込む。ハイテンションのまま一番手に立候補して、『ロンリーハート』 を立ったまま熱唱。途中から後輩のHぐち君が乱入してきて、ただでさえ狭い部屋がますます狭くなるも、それぞれ構わずに交代で歌いまくる。オレさまもその後 『マジンガーZ』『かもめが翔んだ日』『ガンダーラ』など、歌い慣れた昔の歌ばかり大声で歌わせてもらい、約2時間でお開き。上機嫌で帰宅。