開発プロジェクトの打ち上げ。両国 『はなの舞』。傭兵同士である。開発を終えて去る者も、運用を引き継いで残る者も、この世界の有りようは良く分かっている。誕生日が近いとか、価値観が同じようだとか、趣味が合うとか、ウマが合うとか、そんな手ごたえを感じながら、十数ヶ月を共に過ごしてきたとしても、別れの日がじきにやってくることは常に覚悟してきた。互いに、いつかまた逢えると自らを納得させつつ、さよならは言わずにまた新しい現場に分かれていくだけである。