深夜0時を過ぎてもまだカラ元気を飛ばしたりメールを打ったりしている。日付が変わって1時間が過ぎると、もうどこかの工程でトラブルが発生。対応を待ちつつ、始発電車の時間を調べたりしながら、自作ソフトで易占をやってみたら 「乾為天」 の卦が出た。どんどん元気になってくる。新3Kとか言われてIT業界離れが加速しているらしいが、こんなにエキサイティングな職業はないのではないか。眠くなってきた。

深夜3時を回った。空虚な思いつきばかりが後から後から湧いて来る。横になりたいという欲求がやや強まってきたけれども3時半から会議である。もう今日は何回も夢の中で会議のシミューレションを済ませてあったが、会議では障害発生の内容を聞かせてもらいながら無意味にうなづきまくる。

一旦解散後、5時にまた会議。誰もが無口になってくる。渡された会社用の携帯電話を握り締め、対応方針がなかなか決まらないまま静かに太陽が昇ってくる。手を合わせたくなるような暖かさ。ふいに何となく方向性が定まったような気がしてきたので、一旦解散して、また明日集合しようということになる。朦朧とする頭で何度も短い夢を見ながら短い報告書を書きあげて退社。

電車を乗り過ごした記憶がまだ新しいせいか、それとも外が明るいせいか、うつらうつらしながらも要所要所で目を覚まし、何とか地元の駅で降りる事に成功。頭のなかでケネディ大統領が誰かと握手している。ふらふらのへとへとで10時頃に帰宅。いつの間にか庭に真っ赤な彼岸花が咲いている。ただいま。ソーメン食べて寝る。

15時起床。出かけるために身支度をしていたら、鞄の中から携帯電話が出てきた。着信アリ。背筋がぞぞぞとする。ボタンを押すと着信履歴らしきものが順々に表示される。眠っている間に何があったのか。とりあえず一番新しい着信履歴に対して電話をかけてみる。それは良い報せだった。次の人に対しても電話しようとしたら、着信履歴らしきものがすべて消えてしまっていた。うーむ。まあ、いいか。まあ、いいか。

着替えて家を出る。駅の自動改札機に誤ってテレホンカードを挿してしまい機械に怒られる。うーむ。携帯電話を持たない生活に限界を感じ始めているが、まだレフリーのカウントは6くらいである。

電車を降りて、実家へ向かう途中、スーパーマーケットで母に頼まれた買い物をする。バナナはつねに問題を提起する。トマトよりも硬く、牛乳パックよりも柔らかく、しかも三日月のような形で納まりが悪い。さあどこ? さあアタシ達をどっちのレジ袋に入れるつもりなの?

用事を済ませて、いつものように貸本屋へ行ってみると、なぜか祝日なのに開いている。じつに運が良い。コミックを数冊返し、代わりにまた数冊借りる。再び電車に乗って帰ってくる途中、書店にも寄って 『ローマ人の物語』 第24巻購入。スキップしながら帰宅。明日も出社なのに、ぜんぜん眠くならないことに困惑する。