朝から曇りがちだったのが、午後2時頃からゴロゴロ言い始めたので、雷様に気づかれぬようこっそりパソコンを落としたら、とたんに大雨になって、ピシャ、ピシャ、と稲妻が光り始める。窓という窓を開け放ちたい気持を抑え、窓という窓を閉め切って、外界の荒れ狂う景色を眺める。天使と悪魔のバケツリレー。右から左から鉄砲水がぶちまけられる。どういった風の吹き回しか。隣家の瓦屋根が本当に波打っている。カナブンがベランダの軒先でオロオロ飛んでいる。いまもし雪だるまが外に飛び出したら、たちまち消えて無くなってしまうだろう。

予想したとおり、1時間ほどで雨がやんだので図書館に行く。借りていた 『枕草子』 の上巻を返して下巻を借りる。借りた本を持って駅前の商店街を歩いていたら、にわかにガラガラッという音が聞こえたので、すわ雷か、と身構えたら、どこかの店がシャッターを上げる音だった。ビビらせやがって。