カード盗難にあう夢をみた。
普段からカードは全く使わないのに、何をビクビクしておるのか情けない。
でも怖い夢だった。眠っているあいだにストレスを溜めるようでは長生きできぬ。
まあ、目が覚めたときのカタルシスというか、そういうものはあったが。

いつの時代も生き難いものなのかも知れないが、身の周りがこう便利になればなるほど、
落とし穴まで深くなっていくような気がして、そうした落とし穴を覗きこみながら
クロバットのような生活を続けていくことに、ときに苦痛さえ感じることがある。
奪う者は、相手が持っているもの以上に奪おうとし、失う者は 「可能性」 までをも
喪失しかねない危険に常にさらされている。かといって緊張し続けていようとすれば
かえってバランスを崩して危険を増大させてしまいかねない。難しいのだ。難しいと
感じる者にはとくに難しいのが人生なのだ(意味不明)。だからこそ思うのだが、
すべての老人は、長く生きているというだけの理由で充分に偉大な存在なのではないか。

病気に苦しんだり、心配事があったりして、ときに投げ出してしまいたくなる人生を、
なんとか宥めすかし、さまざまな理由をつけて肯定しながら、可能な限り長く生きて
この世界に留まろうとする努力こそ、神が人間に求めている 「すべて」 ではないかと思う。