ついに嗅覚を取り戻した。オレさまの中で眠っていた野生が再び目覚めた!
頭痛も無くなったし、手足も元気になった。
ウーロン茶で治ったのだ!

ニヤニヤしていたら、職場のBさんに話しかけられた。

「如何ですか、ご加減のほうは?」
「じきに完全復活するでしょう……ふっふっふ」
「それは良かった」
「ふっふっふ……魔王が復活すれば、この地上は再び闇と……」
「ほう」
「……暴力と……憎しみと……」
「元ネタは何ですか」
「……絶望とか……えーと、あと苦痛と……」
「どうやらまだ復活途上のようですね」
「ふっふっふ」

まだ咳が出て、ややぼーっとしてはいる。

O谷君に借りていた3冊の 「ドラえもん」 を返し、新たにまた続きの3冊を借りる。
のび太の海底鬼岩城』 『のび太の魔界大冒険』 『のび太の宇宙小戦争』 である。
とくに海底奇岩城は名作と聞いているので楽しみだ。

さきの3冊では、”宇宙開拓史”が一番良かった。
ただ、しずちゃんの入浴シーンなし、のび太のワガママなし、という点で、
異端の部類に属する作品と思われるためまだ評価が難しいところだ。