この数週間というもの、とても夢見が良い。
ああまだこの世界にいたいと惜しみつつベットを離れる毎朝なのである。

今日見た夢のなかでは、オレさまは仔犬だった。
夕陽に照り映える雨上がりの河原をオレさまはコロコロと走っていた。
暗い空なのに、雲の切れ目から幾筋もの光が射し込んでいて眩しいくらい美しかった。
誰もいない。一筋の黒い川と、少し背の伸びた草原がどこまでもどこまでも広がっていた。
仔犬のオレさまは、ふと目についた枯れ枝を口に加えようとしながら、
「人間はモノのカタチを留めおくために存在する」などと考えている。
それだけ。

その前に観た夢は、妻と二人で終着駅で暮らしている夢だった。
オレさまの夢のなかにはよく鉄道が出てくるが、これはデルヴォーの影響かさもなくば、
フロイトの影響だと思う。

他にも良い夢はたくさんあったのだが、残念ながら片端から忘れてしまっている。
これからは意識してメモに書きとめるようにしようと思う。

この2〜3日、自宅のパソコンが同じメールを何度も受信してしまうという、
不機嫌なトラブルに見舞われている。スパムキラーは常に暴走しているようだし、
何もかもすべてアンチウィルスソフトのせいなのではないかと訝しく思いつつ、
メンドクサガリ屋のオレさまとしては大変に往生している。

目が覚めて少しのあいだは、この障害と格闘していた。
とりあえずISPに問い合わせて、メールボックスの照会方法を調べて滞留メールを削除したり、
メールソフトの設定でメール保存日数の設定を変更してみたり、
いろいろやってみるのだけれども、状況は少しも変わらない。

やはり何もかもすべてアンチウィルスソフトのせいなのではないか。
あるいは、サーバにはもうメッセージが無いはずなのにまだ受信するということならば、
つまりメールソフトの問題かも知れない。うーむ。

いい加減飽きてきたのでしばらく放っておくことにする。

夕方、新婚の義妹夫婦が上京してきた。
亭主のヒロ君がプロレスファンで、明日はカイエンタイの試合を観るために、
我が家を中継地点に指定してきたのである。

急だったためロクな準備もできなかったので、ファミリーレストランへ連れて行く。
出来立ての結婚式の写真など見ながら、楽しくビールなど飲んだりする。

二人の介添え人をしてくれた結婚式場の人も、どうやらプロレスファンだったそうで、
キャンドルサービスのときに、誰かのレスラーのテーマ音楽を採用したら、
それがきっかけで意気投合してしまったらしい。
そういう体験は競馬ファンの場合も一緒だったりするので、少し想像ができるような気がする。

ただ、介添え人の人は新日派で、ヒロ君は全日派だということで、
少々気まずい場面もあったことも事実なのだそうだ。
プロレスファンの世界では、全日派か、新日派かということがとても重要な問題らしく、
イスラム教圏でいうところのシーア派とかスンニ派とかそういうようなものなのかも知れない。
競馬にはそうした二極対立の構造は無い。社台派か、マイネル派か、杉本派か、大坪派か、
などということは考えない。

しかし中国人は反日派が増えているようだし、
オレさまも、後日のために新日派か全日派かをはっきりさせておかないとな。