雨。激しく雨。自宅でギターの練習をする。『G線上のアリア』の楽譜を少し読むつもりだったが、慣れないことはやめておくことにする。インターネット上にこの曲のMIDIファイルが見つけられたので、これをダウンロードして「MusicStudioProducer」で再生するという手に気がついた。パートごとにミュートがかけられるし、音の高さや長さや重なり具合が目で見て分かりやすい(見る人が見れば「楽譜」がそうなのだろうけれども)。思惑通りだったので、ピックとマウスを交互に持ちかえながら、第2バイオリンとビオラのパートをギターでなぞってみたり。
黙々と作業する間にひたひたと夕方が近づいてきた。ずっと引きこもっていると良くないので、妻に従って近所のスーパーマーケットに買い物に出る。果物やお刺身やワインの値段を確認し、缶ビールを数本買ってもらって、ビニール袋の分担を引き受け、ぶらぶら帰ってきて、さて今日覚えたフレーズをおさらいしてみようとギターを抱えたらもう忘れている。なんで? テレビのなかで、”きっと本当の悲しみなんて自分一人で癒すものさー”と渡辺美里が歌っていた。