気象庁予報部が朝から異例の記者会見。ママンゴ星でも接近したのかと思ってみれば、夕方から暴風雨になるので警戒せよとのこと。傘を持って出社してみれば、そこかしこでもう早退の相談をしている。15時頃になって雲が重なり出すと、高層のオフィス内がいよいよざわつき始めた。インターネットで電車の運行状況をチェックしては悲鳴をあげている人や、妙にダジャレを連発する人がいたりする。定時には多くの人が退社してしまったが、あえて残業する居直り組も目立つ。暴風雨などにかまわずキーボードを叩いていると、いつの間にか21時を過ぎてしまっていた。雨は止んだようだが、ビルに吹きつける風が不気味な雄叫びをあげている。周囲がバタバタと帰り出したので、自分も慌てて退社する。
エレベータの中から見える関東平野。窓ガラスも綺麗なら夜景もとても綺麗。ビルの外に出てみると、歩道の放置自転車がことごとく倒されている。その上に折れ曲がった傘が重なって泣いている。地下道を通って駅まで移動。誰もいない。エスカレータが突然動きだしたりしてうろたえる。電車もガラガラ。みんな吹き飛ばされたか。