朔。旧正月である。午前中は雨。朝までには止むと言っていたのに。しばらく読みかけの文庫を夢の中で読み、さらに 『王都妖奇譚』 の最初の2冊を読んでタッチが似ていることから岩崎陽子と安永航一郎の関係が少し気になってみたり、『イグアナの娘』 を読みながら萩尾望都の細いペンを懐かしがったり。昼過ぎから陽が射し始めて、外出を決意して妻を誘い出す。歩きながら妻と喧嘩。図書館に着いたところで別行動となる。もちろん自分は図書館に入る。陰陽道だの、密教だの、古代呪術だの、片端から手にとってカウンターに持っていく。念のため勝新太郎座頭市のビデオも借りておく。今度こそどちらが強いかということをはっきりさせねばならぬ。
途中で空腹であることに気づき、クルミ入りのブドウパンを買いつつ帰宅。もちろん妻は不在。まだ外が明るいので、着替えてジョギングに出る。走りながら般若心経を暗誦。まだと所々つかえるので、足踏みしながらアンチョコを見たり。ここ数日でいったい何百回この真言を唱えたことだろうか。風呂場でシャワーを浴びながら、これは気がふれるかも知れないなと、恐ろしくなったり。