8時出社、22時帰宅。通勤の生き返りには 『ヘル』 を読む。筒井のパラレルワールドというのは、どんな場所であれ居心地が良い。もちろん小説家の技量に負うところが大きいのだろうが、読む側にも子供の頃から慣れ親しんできた場所という感覚がある。『脱走と追跡のサンバ』『虚人たち』『通いの軍隊』『アノミー都市』『薬菜飯店』『乗越駅の刑罰』……いちいち好きな作品の名を挙げようとすることの方が不毛なわけだが、遺憾。本気で全部読み返したくなってきた。