小金井公園のなかにある ”江戸東京たてもの園” に行ってみる。バスで向かう途中、妻が気分が悪くなったというので、降りて歩いたら入園が午後2時を過ぎてしまった。日の暮れるのは早い季節だが、幸いなことに天気が良くてまだ明るかった。腹が減っていたのでまず 「吉野家」 とある建物へ向かったのだが古い農家だった。”よしのけ” ですから残念。

旧い建物に入って、当時の住人の暮らしぶりなどを想像するのは楽しい。ああ、なぜカメラを持ってこなかったか、と吉野家の前で悔しがってみせたら、持ってきてあると妻がバッグから取り出した。それ以後、カメラを持ち運ぶのはオレさまの役目となる。とりあえず、「鬼太郎の家」 というのを撮っておく。小学生が中を覗いて、本当だいるいる、などと抜かしおる。妻が釣られて覗いている。高橋是清邸の中にある休憩所で、おしるこを食べる。玄関口は確かに二・二六事件の映画などで良く見るあの玄関口のようだった。なんだ、君たちは! と入ってくる家族連れなどに向かって心のなかで罵倒してみる。おしるこ美味しかった。

江戸東京たてもの園” は大きく、西ゾーン、センターゾーン、東ゾーンの3つに分かれるが、下町の風情を再現した東ゾーンが最もテーマパークらしく楽しめる区域である。空き地みたいな空間に土管みたいなものを置いてあったりもするし、ベーゴマや竹馬で遊ばせてくれるし、ビールやたこ焼きなど売る屋台も出ている。その東ゾーンの建物の一つに 「鍵屋」 という居酒屋の復元建築があった。鶯谷の 「鍵屋」 なら行ったことがあるが、佇まいからして、その店と無縁では無さそうである。カウンターに座ってメニューなど眺めてニヤニヤする。

日が暮れかかるまで、ゆっくりと昔の建物を眺めまわり、たこ焼きを食べたりしてから公園を離れる。バスと電車を乗り継ぐ帰路の途中で図書館に寄り、適当に拾い読みしているうちに 『「八墓村」は実在する』 という本を見つけ、ずいぶん悩んでから借りることにする。

昨日出走したBuddha産駒のエスジービートは8着。今日出走したアドマイヤゴルゴは3着。スーパーマーケットで1,980円の 『大航海時代Ⅳ』 を購入。大陸に阿片を流し込む気分を追体験してみようかと思ったり。