平家の亡霊にとり憑かれた琵琶法師を救うため、彼の全身に 「お経以外」 の文章を書く、というコンセプトの夢をみる。ある人がとりあえずポルノ小説を書き始めたので、オレさまは開発したシステムの操作マニュアルを書きながら、図柄も加えるべきだがと悩んだりした。また別の隣の人は長々と誰かに暑中見舞いを書いている。盲目の琵琶法師は全裸で悶えている。誰かが、耳にも書くべきだった、と思い出したのをきっかけに、やっと和尚様が、どれ、とボールペンをもって割り込んできた。何を書くのかと注目してみれば、得意の説教である。琵琶法師は身悶えながら 「耳が痛い」 と恥ずかしそうに小声で言うので、そこにいた全員が笑った。平家の亡霊も笑った。