ショッピングモールのトイレで手を洗っていたら、
めまいのような地震の揺れを感じた。誰もいないトイレで死ぬのだと思ったら、
少し淋しい気持になった。個室にいなかったのがせめてもの救いだった。

ゆっくり手を乾かして、ゆっくりトイレを出る。
書籍コーナーで立ち読みしていたら、建物の管理室から館内放送が流れてきた。
このビルは耐震性だから安心してお買い物を続けてくださいとか言ってやがる。
そんなことを言われたら、余計に気になるではないか。
新書3冊と 『広告批評』 を買ってさっさと建物から離脱する。